大阪市生野区の株式会社ハスガードは、液晶ディスプレイ、液晶モジュール、プリント基板などの電子部品を扱う専門会社です。
TOP>製品·サービス>モノクロ液晶ディスプレイ>モノクロ液晶の選定方法
新開発製品にとって、最適なモノクロ液晶の選定方法
■ ここでは、新開発製品にとって最適なモノクロ液晶の選定方法について解説しています。
■ 製品の用途や使用環境に合わせて液晶の種類や部品の仕様を決定することで、適切な性能を確保しつつ、コストを抑制することができます。
■ 以下では、液晶の種類や部品の仕様の決定基準について詳しく解説します。
■ これらの要素を全て事前に決定する必要はありませんが、考慮しておくと製品の選定や部品調達がスムーズに進むでしょう。

STEP1表示内容の部品の選定

まず、表示内容に応じて最適なモノクロ液晶タイプを選定します。
モノクロ液晶には主に3つのタイプがあります:グラフィック液晶、キャラクター液晶、液晶パネルです。
簡単な方法として、表示したい内容をもとに、自分のニーズに合っているかどうかを判断することができます。詳細は以下をご覧ください。




※自由に画像を表示できる唯一のタイプ。

※ドット表現、解像度が高いほど、繊細な表現が可能となる。

※カタカナ、数字、アルファベット、簡単な記号のみを表示可能。

※表現可能文字数は、8×1~40×4文字まで、行と行の間に隙間がある。

※表示内容は固定されたセグメント、標準品はなく、カスタム対応のみ。

※比較的に、低価格で、駆動も簡単。


STEP2表示仕様の部品の選定

液晶の仕様は多岐にわたりますが、まずは表示部分に関する仕様を決定します

●液晶モードによる見え方の比較

液晶モード

ポジ・ネガ

白色バックライト

黄緑色バックライト

TN/HTN

ポジ


ネガ

非対応
STN

ポジ


ネガ


非対応

FSTN/DFSTN

ポジ


非対応

ネガ


非対応

VA

ネガ


/

※白や黄緑は一般的なバックライトの色ですが、他の色も顧客の要求に応じて使用可能です。マルチカラーバックライトに関しては、お気軽にお問い合わせください。

●液晶モードによる視野角と価格の比較
モノクロ液晶モードはTNから始まり、視野角と価格が向上する順に、TN→HTN→STN→FSTN→DFSTNがあります。
TNの最適視野角は30度ぐらい
HTNの最適視野角は40度ぐらい
STNの最適視野角は70度ぐらい
FSTNの最適視野角は90度ぐらい
液晶は特性上、視野角が非対称ですので、見やすい方向を3時/6時9時12時のいずれかに設定します。
VAモードは特有のモードで、視野角とコントラストが優れています。

●ネガ/ポジ表示
背景色と文字色の組み合わせを選びます。
1. 「ポジティブ(ポジ)」:黒文字/背景色に関わらず、文字色は黒です。
2. 「ネガティブ(ネガ)」:白文字/バックライトの色により、他の色も選択可能です。
※ネガ表示はコントラストが高く、見やすいですが、反射型には使用できません。

●偏光板タイプ
用途や使用場所に応じて適切な偏光板タイプを選びます。
1. 透過型: 暗所向け、バックライトで常に明るく、消費電力は増加します。
2. 反射型: 明るい場所向け、外光を利用し、薄型・軽量・省電力です。
3. 半透過型: 透過型と反射型の特性を兼ね備え、汎用性があります。

●ガラスとバックライトの厚さ


ガラス

バックライト

一般的な厚さ

2.8mm

2mm-3mm

他の厚さ

1.4mm、1.7mm、2mm

型開きは2mm以下可能


●カラー印刷

LCDガラスにはカラー印刷を追加することができ、特定のセグメントを着色したり、枠を印刷することが可能です。これにより、液晶パネルの表示エフェクトと価値が大幅に向上します。



複数のカラーをプリントした画面

黒で枠をプリントした画面


STEP3表示部分以外の周辺部品の選定

●液晶ガラスへの接続方法

LCDドライバーICを液晶に搭載しない場合の主な接続方法ですが、ドライバーICをCOG実装する際にも同じ方法が適用されます

接続方法

イメージ図

1. 金属ピン

1.27/2.0/2.54mmピッチが選択可能です。

一般的にはストレート形状、ストッパー付、曲げ付などの形状もあります。



2.ガラス端子のみ

お客様のプリント基板とLCD端子間を異方性導電ゴム等で接続頂く方法です。


3. FPC

多ピンの場合、またコネクタ接続を要望の場合に適しています。



●LCDドライバーIC実装方法

LCDドライバーICの種類によって実装方法が異なり、それによってLCDモジュールの構造が大きく変わります。

実装方法

イメージ図

1. COB(Chip On Board)実装

プリント基板にドライバーICを実装し、異方性導電ゴムでLCDと接続する構造です。

プリント基板に設計自由度があるため作りやすいですが、

ある程度のモジュール厚みが必要になります。


2. COG(Chip On Glass)実装

LCDガラス上にドライバーICを実装する構造です。

モジュールの厚みを薄く出来ますが、IC実装部分の額縁が大きくなります。



●駆動方式

画素数が多い場合、制御配線の本数を削減するために1フレームを時分割して走査します。この時分割をデューティー(Duty)と呼び、1/1(スタティック駆動)、1/2、1/3、1/4…と分割するほど配線本数は減りますが、液晶への電圧印可時間が短くなり、視野角やコントラストが低下します。ドライバーの端子数が許容する限り、時分割数は少なくすることを推奨します


●駆動電圧

液晶駆動電圧はデューティー数とバイアスに依存し、1/4デューティー(Duty)1/3バイアス(Bias)の場合、3V程度でも問題ありません。高いデューティーの場合は高い駆動電圧が必要ですが、昇圧回路を内蔵したドライバーを使用することで3V電源でも駆動可能です。通信ロジック電圧と液晶駆動電圧の両方に注意が必要です


●温度範囲

動作温度範囲は大体以下の3つがあります。ご用途に応じてご相談ください。
・一般グレード(0~50℃)
・広温度範囲グレード(-20~70℃)
・高温高湿対応グレード
なお、液晶は温度特性を持つため、室温を基準にした光学性能は、低/高温下で変化します。


最後に
以上で液晶の選定方法に関する解説を終了します。御社の液晶選定の参考になれば幸いです。
液晶に関するご質問やご相談がある方は、メールやお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

    LINE
    リンク:Tianma Microelectronics LtdSumec hardware&tools LtdHunan Guide technology LtdHuaxin technology LtdNanjing Lom Display technology LtdDalian Good Display Ltd
    All rights reserved Copyright(C)2022-2026 株式会社ハスガード